2023年米国映画です。監督・脚本はアレハンドロ・モンテベルデ、製作にはメル・ギブソンも名を連ねています。主演はジム・カビーゼル(「パッション」)です。「この話は事実に基づく」のクレジットから始まります。「エンドロールの後にジム・カビーゼルからのメッセージがあります」と案内があります。
可愛い姉と弟に女性のスカウトがやってきて、お父さんにオーディションを受けるように勧めます。お父さんは二人を指定された場所に連れて行き、ドアの前で親はここまでと言われ、19時に迎えにくるように言われます。中に入って姉と弟は、他にも子どもたちがおり、一人づつ写真を撮られていきます。指定された時間にお父さんが迎えに行くと、もぬけの殻となっていました。ゾーッとする出だしです。
その後、実際に子どもたちを誘拐する映像が写されます。乱暴に車に無理矢理乗せたり、寝ている赤ん坊を何気なく連れ去ったりとムチャクチャです。この映画は、児童誘拐、人身売買、性的虐待といった、国際的性犯罪の犠牲となった少年少女を救い出すため、過酷なミッションに挑んだ実在の人物ティム・バラードの闘いをもとにした衝撃の物語となっています。
全世界累計興行収入は2億5000万ドルを突破し、2023年の全米映画興収ランキングのトップ10に入り、大ヒットとなっています。ジム・カビーゼルが、バラード本人の職務に同行して役づくりに励んだそうです。
映画最後のクレジットでは、子どもの奴隷は奴隷制度が法的に認められいた時より多く、数百万に上ると告知しています。最後のメッセージは、3分前からカウントダウンが表示され、主演カビーゼルから、この児童売買への解決に立ち上がって欲しいとの熱いメッセージです。まさに現代の闇を描いた映画です。