書評今年2024年の本屋大賞の受賞作です。著者は宮島未奈さん。1983年生まれで大津市在住で京都大学卒です。年令以外は主人公の「成瀬あかり」と同じです。本屋大賞とは「「全国書店員が選んだ いちばん！売りたい本 2024年本屋大賞」の略です。今年4月10日（水）に明治記念館にて発表されました。授賞後の、宮島未奈さんをセンターにした記念写真がネット上でアップされています。
本屋大賞受賞ということで何気に読んでいましたが、大津市が舞台ということで、大津市からいつもメッセージを頂く久保祐子さんにこの本のことを知らせると、「成瀬は、読みたいと思ってたんですよ！」とのことです。アッと言う間に読み終わり、2024年発刊の2作目『成瀬は信じた道をいく』も早速、読了してしまいました。
「成瀬あかり」の膳所（ぜぜ）高校2年から京大1年までのお話です。個性的でまわりから浮いた存在ですが、本人はいたってマイペースです。「ですます」調では話をせず、自主的に地元をパトロールしたり、200才まで生きると公言しています。
幼なじみの島崎みゆきと「膳所から世界へ！」ということで「ゼゼカラ」のコンビを組んで、M-1グランプリに挑戦します。M-1グランプリは自分にとっては馴染みのないものでしたが、あいみょんもラジオ番組「オールナイトニッポンGOLD」で、第1回目から全て見ているとで言っていたくらい関西（全国？）で人気のイベントです。素人でも参加できるというのが驚きですが、成瀬あかりはアッサリと挑戦してしまいます（初戦敗退）。
それが縁となって地元のときめき夏祭りでゼゼカラとして司会したり、びわ湖大津観光大使に選ばれ活動したり、京大には余裕で合格し、わが道を行きます。成瀬ファンの小学4年生の北川みらいちゃんは、成瀬に将来何になるのか訪ねると、成瀬は「先のことはわからないからなんとも言えないが･･･。何になるかより、何をやるかのほうが大事だと思っている」と応えます。
感心してしまいました。
