第37回「売掛金は何才?」

元気ですか! 福岡の公認会計士、税理士の山崎隆弘です。
うちの事務所は、5月、6月と決算が集中しています。決算時に、各勘定残高の大掃除をしますが、最も手がかかるのは売掛金です。
倒産による未回収、クレームによる値引未処理、請求書は発行していても回収遅れなどさまざまな要因により、売掛金の残高が溜まってきます。

日常的には、請求書との入金チェックによっています。
これはフロー(取引・流れ)による管理です。

決算時には、売掛金残高ベースで年令調べをしなければなりません。
これはストック(残高)による管理です。

売掛金の場合は、1件1件、残高を見ると大変です。まずは違算がある口座をあぶりだします。
会社によっては、販売管理システムにより発生月ごとの明細・集計がでます。

通常の会計ソフト・販売ソフトでは、なかなかそこまで便利な機能はついていません。
それで売掛金の補助科目の残高一覧表で、違算額をだします。

決算月の残高一覧表の前月繰越・借方・貸方・当月残高を会計ソフトからエクセルにダウンロードします。

当月残高から借方金額を差し引きます。
月末締めの翌月払いであれば、1ヶ月分のだけの売上金額(税込)が残っていれば、
残高から借方金額を差し引けばゼロになります。

差引がゼロにならない得意先を抽出して、いつ発生したものかを補助元帳で調べていきます。
そうすると、前期から繰越しているもの、発生から半年経っているものなどがでてきます。

年令が古いものについては回収可能性について、検討します。
貸倒損失に計上しないといけないもの、値引処理すべきものなどがあれば、決算仕訳で処理します。

決算で溜まったものを整理しましょう。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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