個人事業税 第183回 

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

個人の事業税とは、地方税の一つで、都道府県に対して納付するものです。対して国に納税するのが所得税です。

個人事業税は、地方税法等で決められた事業(法定業種)に対して課税される税金となります。現在、法定業種は70の業種があります。ほとんどの業種が該当します。

業種によって税率も異なります。第1種事業は37業種あり、物品販売業、製造業、飲食店業、保険業、金銭貸付業などで5%となります。

第2種事業は畜産業、水産業、薪炭製造業の3事業のみで、税率4%です。

第3事業は30業種あり、医業、弁護士業、税理士業、理容業、クリーニング業などは5%、あんま・マッサージ・柔道整復その他の医業に類する事業は3%となっています。

個人事業税の申告は、所得税の確定申告、住民税の申告をしていれば、特に必要はありません。

事業所得の計算式は、事業所得+所得税の専従者給与-事業税の専従者給与控除額+青色申告特別控除-繰越控除-事業主控除です。

専従者給与は青色申告の場合はその給与支払額、白色申告の場合は、配偶者86万円、その他一人50万円が限度となります。そのため、計算式では所得税の専従者給与を一旦、足してから、事業税の専従者給与控除額を差し引きます。

個人事業税は、所得税のような青色申告特別控除がありませんので、確定申告書上で差引されている65万円または10万円をプラスします。また、損失の繰越控除がある場合は差し引きます。

事業主控除は年間290万円です。そのため上記の計算で290万円以下であれば、課税されることはありません。

また、事業税は租税公課として損金算入ができますので、支払った事業税の計上を忘れないようにしましょう。

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