第375回 新NISA開始でいきなり株価暴落

キャッシュを残す経営

日経平均株価は7月11日に史上最高値42,224円をつけた後、下げ相場が続き、8月5日は31,458円となり、1日の下げ幅としては最大の4,451円安となりました。これは1987年10月19日のアメリカのブラックマンデー翌日の3,836円を暴落幅で超え過去最大となっています。結果、1カ月弱で1万円以上の下落です。

そもそも日経平均株価の4万円自体が実態経済を反映しておらず、異常です。今年の2月22日に更新されるまで、それまでの日経平均株価の最高値は1989年(平成元年)の大納会での38,915円でした。その年に公認会計士試験に合格した私は、周りからバブリー会計士と言われ、昭和天皇の崩御で恩赦合格とも言われました。そこから平成のバブル崩壊が始まりました。その年の暮れに先輩の会計士が「必ず儲かるということはある」と得意気に話していましたが、バブル崩壊後は、その先輩の前では株の話はタブーとなりました。平成のバブル崩壊を目の当たりに見てきたので、今後の予測がある程度立ちます。いずれ不動産バブルも崩壊するでしょう。

2024年から新NISAが始まりました。銀行に行くと必ず勧められます。断るのに苦労するぐらい勧められます。NISAの替わりにキャッシュカードを作りました。ドラマ『シャイロックの子供たち』では、投資信託を勧める銀行の上司に対して、お客様は昨年、皆損しているではないか、顧客第一主義の経営方針と異なると、行員が反論していました。現実の世界では難しいでしょうが。

いままでのNISAと新NISAの違い、デメリットをこのブログで書くつもりでしたが、そもそも興味がありません。政府が勧めるからとNISAを始めた人もいるそうですが、コロナの状況化で政府が勧めるものはワクチンを含めロクなものはありませんでした。政府が勧めるものはしないことにしています。

経済アナリストの藤原直哉さんは、株で儲かったといっても、全て精算して、株・投資信託は今後絶対にしないと決めない限りは、利益は確定しませんと言っています。藤原さんは金融の世界で生きてきた人なので、裏が分かっているようで金融投資は全くしないそうです。

少なくとも、政府、金融機関は、あなたを儲けさせようなどとは思っていません。どうやって、資産・資金を出させようかと智恵を絞っているところです。巻き上げたお金は海外に流出することになります。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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福岡市東区箱崎の公認会計士・税理士 山崎隆弘事務所
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