第57回「お金を残す経営」

今月より再開しました「マネーファイト!」。

第1回は、お金を残す経営です。

収益性の高いビジネスをしている社長さんでも、

意外とお金が残っていないことが多々見受けれます。

 

ランチェスター経営の竹田陽一先生は、

決算書の純資産(自己資本)が、

経営した年数だけ貯まっていかないといけないと仰っています。

 

純資産が増えるということは、

利益剰余金が増えていくことです。

毎期、利益を計上していかなければ利益剰余金は貯まりません。

 

利益剰余金が貯まるということは、

直接的には現金・預金が貯まるということです。

一方、利益を計上すれば、

その分税金は発生します。

 

ですから、逆説的ですが、税金を払わなければお金は貯まりません。

会計帳簿を見なくても、

今年は儲かったか、損したかは、

預金通帳の残高をみれば、ある程度わかります。

 

預金残高が増えていれば儲かっているということであり、

反対に預金残が減っていれば損しているということです。

 

実際には、借入金の返済があったり、

売上を計上しても売掛金で残っていたりして、

キャッシュフロー的には一概にはいえませんが、

究極的には利益を計上するということは、

お金が増えているということです。

増えた現金から、税金を30~40%支払うことになります。

 

例えば、税額がゼロであった場合、

一見、得をしたように思えるかもしれませんが、

言葉を変えれば、要はお金が増えなかった、

またはお金が減ってしまったということです。

 

稼ぎ力のある経営者は、利益を出してお金を貯めていきます。

その増えたお金を、本業以外のものに投資をすると、

結果、お金をなくすことになります。

 

メディアではほとんど問題にしていませんが、

日経平均株価は17,427円(平成27年9月8日現在)と、

いつの間にか、2万円を大きく割っています。

 

世界経済恐慌に突入しています。

こういう時こそ、現金、現物をしっかり守っていきましょう。

 

お金を残す経営をされているソフトブレインの川原社長と田代取締役

お金を残す経営をされているソフトブレインの川原社長と田代取締役

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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