第2回「会社にキャッシュを残す経営:社長勘定②」

こんにちは。福岡の公認会計士、税理士の山崎隆弘です。

ブログを始めて、
「『現金を出さずに経費をつくる』???その極意を知りたい瀧山でした」とのメッセージを頂きました。
ありがとうございます!

読んでもらっているとの反応があれば励みになります。

さて、その『現金を出さずに経費をつくる』ですが、前回は社長勘定(社長からの借入金)を使っての業績改善?を書きまして、

脱線してしまいました。

社長勘定があると後々の節税に役立ってきます。

まずはこの社長勘定の作りからいきましょう。

普通は、社長勘定、また関係会社間の債権債務は、実際にキャッシュが動いた結果、残っています。
当たり前と言えば、当たり前のことです。
ですから、社長勘定のような債権債務を作りましょうといっても、
そんなお金はないし・・・ となります。

これは、ある新規先で実際にあったことですが、社長に対する未払金が多額に残っているのに驚きました。
収益性の高い会社ですので、社長から資金を調達する必要はない会社です。
決算書をみると、未払金が毎期積み上がっています。
不思議に思い、その中身をみると、相手勘定は役員報酬です。

その会社としては、法人税を払いたくない一杯で、経費を一生懸命作ったつもりで、必要以上の役員報酬を計上し、余ったものが未払金として残っていました。

そうすると、確かに法人税は限りなくゼロに近づきますが、
所得税は最高税率になり、法人税・住民税よりも所得税・住民税の率の方が10%も高いということになっていました。

頭かくして尻かくさずのようなものです。よけいにお尻が出ています。

節税とは言っても、お金に色はないのと同じように、税金に色はありません。

法人税、所得税、消費税、そして相続税と総合的に判断しなければなりません。

しかし、この会社にあるヒントがありました。

それはまた来週に!

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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