原価管理について 第155回 

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

先日、ある会社で工事原価管理についての研修をさせて頂きました。ヒト、モノ、カネを投入して生産活動をします。その資源を投入して利用する過程において、原価を認識し測定します。

大事なことは費用対効果の観点から、投入すべきものか否か、受注を受けるべきか否かを意思決定しなければなりません。 前半、後半と講義形式でご説明し、それを受けてグループワークをして頂きました。具体的に自社でどのような原価管理をすべきかを話し会ってもらいました。

講義の中で、意外と反応があったのが、労務費管理のところで、手待時間、休憩時間も原価がカウントされているということでした。特に、タバコを吸うだけでロスとなります。禁煙するだけで生産性が上がります。 うちの事務所が入っているビルでは、1階の駐車場のところが喫煙所となっています。ほぼ同じ顔ぶれの人達がタバコを吸っていますが、ご本人は休憩のつもりでしょうけれど、端から見ればサボリですね。

ディスカッションでは、在庫管理、クレーム、仕損じについての発表が多くありました。在庫管理では、日常生活で使えるようなもの、高価なものは気をつけなければなりません。棚卸減耗損も原価です。

経験不足または教育不足のよる仕損じは、極力減らしたいところです。これもそのまま原価に反映してきます。

受講会社の中で、通常は全社ベースで行う損益分岐点の計算を、各現場ごとにしている会社がありました。受注段階から見積原価を計算し、それと比較検討しながら、管理しています。 現場ごとに損益分岐点管理すれば、相当の利益 改善になるのではと思われます。その管理を始めて半年とのことですので、結果が楽しみです。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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