第34回「源泉徴収はいつから始まったのか?」

元気ですか! 福岡の公認会計士、税理士の山崎隆弘です。

納期の特例の期限である、1月から6月までの所得税等の7月10日が近づいてきました。

原則は、源泉徴収した所得税及び復興特別所得税は、原則として、
給与などを実際に支払った月の翌月10日までに納付します。

しかし、給与の支給人員が常時9人以下の源泉徴収義務者は、
源泉徴収した所得税及び復興特別所得税を、半年分まとめて納めることができ、これを納期の特例といいます。

7月から12月までの所得税及び復興特別所得税は翌年1月20日が納付期限になります。

1月20日期限となっているところがミソです。

通常は10日期限ですが、1月納付の際には年末調整がありますから、
この10日の差はとても助かります。

1月10日期限の場合、正月明け早々からバタバタすることになります。

この当たり前にしている源泉徴収は、いつ始まったかご存知ですか?

なんと源泉徴収制度は1940年、まさに日中戦争なさか、太平洋戦争は翌年会戦というときに、
戦時増税、大衆課税を目的に始まったそうです。

これに伴う年末調整は、終戦の1947年、不足がちな徴税能力を補うため、
国に雇用主に手数料を払って徴税業務を代行させたのが始まりとなっています。

日本の源泉徴収・年末調整システムは、国際的にはきわめて異例なものとなっています。

先進各国の多くは源泉徴収は行っていても、その精算は個々人の確定申告によっています。

日本では普通にサラリーマンをやっていれば税金を納めているという意識が薄く、
起業して初めて税金と向き合うことになります。

ついでにいえば、社会保険なども形を変えた税金です。

健康保険税と、本来の意味で呼んでいる市町村もあります。
年々、率が高くなっていますが、控除されている方はあまり意識がありません。

今日のブログは
「源泉徴収と年末調整 納税者の意識をかえられるか」(齋藤貴男著)
から一部引用しています。

ご興味のある方は、どうぞ。

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