中小企業等経営強化法 第148回 

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

平成29年4月1日から平成31年3月31日までの期間、中小企業等経営強化法に基づく支援措置が設けられています。

主務大臣(担当省庁)から経営力向上計画の認定を受けた中小事業者等は、計画実行のための支援措置を受けることができます。支援措置には、税制措置と金融措置があります。

税制措置とは、認定計画に基づき取得した一定の設備について、地方税や法人税等の特例措置を受けることができるというものです。

地方税については、固定資産税が3年間半分となります。

法人税については、即時償却または取得価額の10%の税額控除が選択適用できます(中小企業経営強化税制)。ただし、資本金3,000万円超1億円以下の法人の場合は、税額控除は7%となります。

「一定の設備」とは、次の2つの要件を満たすものとなっています。

① 一定期間内に販売されたモデル(中古資産は対象外)

② 経営力の向上し資するものの指標が旧モデルと比較して年平均1%以上向上している設備

要件①、②については、工業会等から証明書を取得する必要があります。

設備の種類と価額の要件は、機械装置160万円以上、ソフトウェア70万円以上、器具備品・工具30万円以上、建物附属設備60万円以上です。

即時償却と税額控除を選択適用することとなっていますが、税額控除の方がお勧めです。即時償却は、瞬間的に税金は安くなりますが、償却期間トータルでは減価償却費は変わらず、税額は同じです。対して、税額控除は税金が減額されます。

また、従来からの30%特別償却または税額控除7%の中小企業投資促進税制も残っています。こちらは特に届出、認可は必要ありません。

 

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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