会計事務所の変更 第251回

経費

昨年の暮れ、会計士の二人の後輩がお亡くなりになりました。ご家族の方にはお悔やみを申し上げます。一人は風呂場でのハートアタックと聞いています。もう一人は肺炎だそうです。どちらも私よりも10才以上若く、正月の2日にお通夜に行きました。

無常の世のことですから、油断はできません。昨年、私が胆管炎で入院したときには、敗血症を起こして危ないところだったようです。

ブログの記事を基に、月に1回YouTubeに動画をアップしています。その動画を撮ってくれている狩生さんから、会計事務所を変更して引き継ぐのは大変ではないのかとお尋ねがありました。会社内で異動がある場合、退職する場合などの引継は結構、日数を要します。個人個人の仕事は属人的なものが多くありますから、大変だと思います。

ところが、会計事務所を変更する場合は、ほぼ引継はありません。会計は複式簿記により仕訳され、総勘定元帳、補助元帳に集計されますので、帳簿を見ればほとんどのことは分かります。税務調査で調査官が帳簿をめくって調査しますが、中小企業の場合は数日で終わります。決算書、勘定内訳書、税務申告書をみるだけでも大概のことは分かります。会社の業務内容については、社長に聞く方が実態がよく把握できます。

会計監査の引継の際には、監査上の問題点などを聞く必要があります。これは監査調書に記載されていることですので、新旧の会計士で引継を行います。

最近は、ほぼどの会社でも会計ソフトを使用していますので、ソフトが同じであれば、データを入手すれば、それで引継が終わりとも言えます。ソフトが異なっていても、帳簿体系は同じですので、会社に保管されている総勘定元帳等を見れば済みます。

お互い元気な場合は、変更がない方が望ましい状況です。まさかの時にも、慌てずにジックリと選びましょう。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

山崎 隆弘をフォローする
経費
シェアする
山崎 隆弘をフォローする
福岡市東区箱崎の公認会計士・税理士 山崎隆弘事務所
タイトルとURLをコピーしました