連結子会社の清算時の申告 第173回 

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

事務所では連結納税対応の法人様が3グループあります。連結納税は10年以上前から申告していますが、当初は適当なソフトもなく、エクセルの表計算で申告書様式を作っていましたので、大変でした。

毎年、連結納税の別表が何十枚も変わるため、とても手では対応できずに、現在は「連結納税の達人」(NTTデータ)を使用しています。連結ソフトを使用すれば、新制度に対応していますので安心です。

6月決算会社の連結申告は、まだ国税庁のシステムが税制改正に対応しておらず、紙で提出しなければなりません。8月決算会社では、その年度の申告書対応となっているので、電子申告によることができます。

子会社が清算した場合の申告については、通常の会社の清算とは少し異なります。通常は、解散の決算・申告して、2~3ヶ月間の公告の後に、清算結了の決算・申告をします。

連結子会社の場合は、解散があった場合でも、それによって連結納税の承認は取り消されることなく、決算日が到来すれば、個別益損益金額を含めて連結確定申告を行います。

残余財産の確定があった場合には、確定日の翌日に連結納税の承認は取り消されたものとみなされます。期首から残余財産確定日までがみなし事業年度となり、清算子会社が連結法人として単体申告を行うこととなります。

ただし、他に連結子法人がない場合、親会社もみなし事業年度の申告しなければなりませんので、留意が必要です。決算日に清算結了の連結申告をすれば、その翌日から連結の届出が取り消され、親会社が年2回決算することは避けられます。

 

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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