元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。
緊急出版!と本屋さんにでていましたので、手に取って思わず買って、読んでみました。
2018年7月20日、第196回国会の最終日、枝野さんによる内閣不信任案趣旨弁明演説を書籍化したものです。
「今の日本の議会制民主主義がどうなっているのか」「本来、議会制民主主義とはどうあるべきなのか」についてその正確さ、その鋭さ、そして格調の高さから近年の憲政史に残る名演説と、刊行理由に記されています。
不信任決議案を提出した7つの理由として、1つに「高度プロフェッショナル制度の強行」。これは定額働かせ放題の制度であるとしています。
2つに「カジノ法案の強行」。カジノ事業者がカネを貸せる貸金業法の事実上の例外まで盛り込んでいることに警鐘を鳴らします。
3つに「アベノミクスの失敗」。一部の中堅層の給与所得者を狙い撃ちする控除の見直しも批判しています。
4つに「政治と社会のモラルを低下させるモリカケ問題」。あくまでも適材適所と開き直っていますが、総理のために停職処分も恐れず公文書を改ざんして国会を騙す人が総理にとっての適材適所なのかと糺します。
そして「ごまかしだらけの答弁。民主主義を無視した強行採決」。聞かれたことに正面から答えないだけにとどまらず、聞かれてもいないことをダラダラとしゃべり続ける安倍総理の姿勢を問題視しています。
そもそも民主主義とは単純な多数決とイコールではなく、例えば、2階以上の住民が結束すれば、エレベーターの費用負担を1階の住民だけに押しつけるという決をとることが可能になる例を出し、民主主義とは少数派の意見を尊重し、理不尽、不合理でない意見を決めるべきとします。
更にあと3つの不信任決議案の理由を述べます。実際に読んでみて、ご自身で判断する必要があります。