『社長の基本』 第203回

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元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

三條慶八さんの『1000人の経営者を救ってきたコンサルタントが教える 社長の基本』を読みました。

1960年生まれと私と同じ年ですが、経歴がスゴイです。父親の代から神戸・三宮一帯で広く不動産賃貸業と飲食業を経営していましたが、1995年の阪神・淡路大震災で、運用不動産に総額40億円以上の被害を受けます。

その再建途上で、北海道拓殖銀行・山一証券から始まった金融機関の倒産、その後のデフレ不況に直面し、ピーク時には140億円の負債を背負ったというから半端ではありません。

そこから「身も心もボロボロになり、血尿を出しながらもあきらめず」、8年後には、自己破産もせず自力再生し、完済しています。

現在は、その時の経験を活かし、経営コンサルタントとして活躍しています。第1章は「社長の心得」、第2章「社長の行動力」、第3章「社長の分析力」、第4章「社長の交渉力-金融機関との上手なつき合い方」となっています。

そして細かい章立てには必ず「会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は~」から始まるタイトルとなっています。

さすがに140億円の借金を返済しただけあって、第4章の金融機関とのつき合い方は出色です。今年3月に発刊された『社長のお金の基本』でも、金融機関の利用の仕方が中心となっています。

資金に余裕がなくても借入しておく、3行以上の金融機関と借入取引をする、身の丈に合った金融機関と取引する、プロパー融資と保証協会付融資の違いを理解する、安易にリスケしない等、とても参考になることが書かれています。

しかし、最も感銘したのは「会社をつぶさずに、安定した経営ができる社長は鈍感力がある。鈍感力とは、大して必要ではないものごとをスルーする能力だ」でした。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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