平成30年度税制改正③ 第170回 

税制改正

元気ですか! 福岡市天神の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

国際会計基準審議会は、平成26年5月に「顧客との契約から生じる収益」(IFRS15)を公表し、IFRS15は平成30年1月1日以後開始年度から、適用されることになっています。

日本では、平成30年3月30日に、「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」を公表しています。

平成30年度税制改正では、この収益認識会計基準の創設を踏まえ、法人税法の所得計算を規定する第22条第4項の「別段の定め」として,第22条の2が創設されています。

「収益の計上額」について、会計基準では、値引き、割戻し、返品、回収不能等、取引の対価に変動性のある金額が含まれる場合、その金額を見積って収益を認識します。

一方、法人税法では、返品と回収不能については、その可能性がある場合でも「収益の計上額」に織り込めないとしています。それに伴い返品調整引当金は廃止されています。

国際会計基準(IFAS)が適用されない中小企業については、今回の改正では、長期割賦販売等の延払基準と返品調整引当金が廃止されたこと以外は影響は生じません。

返品調整引当金制度は、平成33年3月31日までに開始する各事業年度については現行どおりの損金算入限度額による引当を認め、平成33年4月1日以後の10年間で、従来の損金算入限度額に対して1年ごとに10分の1ずつ縮小した額の引当てを認める等の経過措置を講じています。

長期割賦販売等に該当する資産の販売等について延払基準により収益の額 及び費用の額を計算する選択制度は廃止されます。平成35年3月31日以前に開始する事業年度においては、引き続き従前の「延払基準」を適用できる経過措置が講じられています。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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