新型コロナに係わる給付金の課税 第235回

税制改正

「持続化給付金の入金がありました」という連絡がお客様から報告があっています。意外と早く給付されているようです。持続化給付金受付のHPではシステム不具合で、一時給付額が何故かゼロになったりとしたこともありますが、無事に給付を受けています。

この持続化給付金は、最大で200万円給付されますが、法人税・所得税の課税対象ですので、申告の必要があります。同様に、雇用を維持した企業に休業手当を助成する雇用調整助成金も、課税対象となりますので、利益に計上します。

他に課税対象となるものとしては、小学校休業等対応助成金、小学校休業等対応支援金、感染拡大防止協力金などがあります。東京都の感染拡大防止協力金は、自治体によって名称や金額は異なりますが、休業要請に応じた事業者に現金を支給するものです。

これらは、所得税では事業所得等に区分されるものです。課税対象としては、他に一時所得(すまい給付金・地域振興券等)、雑所得(通常時のベビーシッター利用支援事業における助成等)に区分されるものがあります。

一方、非課税となるものは、次のような助成金です。

① 助成金の支給に根拠となる法令等の規定により、非課税所得とされるもの。10万円の特別定額給付金、子育て世帯への臨時特別給付金(対象児童一人あたり1万円)などは「新型コロナ税特法」により非課税とされています。

② 助成金が、学資として支給される金品、心身又は資産に加えられた損害について支給を受ける相当の見舞金に該当し、所得税の規定により非課税所得となるもの。

給付金は、業種によっては持続化にとても助かっています。ただ、業績がいい建設業などは、そもそも助成金検討の対象となりません。助成金を受領するよりも、売上が下がらないのが本来です。

 

 

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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