新型コロナウイルスによる納税の特例猶予 第234回

税制改正

国会では4月30日,新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置(「新型コロナ防止措置」)の影響の緩和を図るため,総額25兆円を超える令和2年度補正予算,新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律等が原案どおり可決・成立しています。

現行法では①換価の猶予と②納税の猶予がありますが、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が大幅に減少している場合として③納税の猶予の特例(特例猶予)が創設されました。

令和2年2月1日から令和3年1月31日に納期限が到来する国税については、

① 新型コロナウイルス感染症の影響により令和2年2月以降の1ヶ月以上のの期間において、売上高が前年比、概ね20%以上減少している。

② 国税を一時に納付することができない。

この場合に、税務署に申請すれば、納期限から1年間、特例猶予が認められます(新型コロナ税特法第3条)。特例猶予が認められると、猶予期間中の延滞税は全額免除されます。申請に当たっての担保提供は不要となっています。

国税と同様に地方税にも新型コロナウィルスの影響による徴収猶予の特例制度が、同じく令和2年4月30日に設けられています。条件は国税と同じく売上の20%減と納付が困難な場合となっています。

手続としては、国税、地方税それぞれで行うこととなります。今回のコロナ特例法で、対象となるものは、国税では法人税・所得税・消費税等、地方税では住民税、固定資産税等であり、社会保険料も対象となります。

固定資産税は新規取得については、最初の3年間は最大ゼロとなる減免措置が設けられています。既存資産の固定資産税等については、令和3年度分について、前年比30%以上減少した場合は半分に、50%以上減少した場合は全額免除するとなっています。このように納税の猶予ではなく、減免となると効果も大きくなってくると思います。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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