第99回 欠損金の繰戻しによる還付

img_0890元気ですか! 福岡の公認会計士・税理士の山崎隆弘です。

平成 21 年度税制改正により、中小法人等の平成 21 2 1 日以降に終了する事業年度において生じた欠損金額について、法人税の繰戻還付が認められています。ここで中小企業等とは、資本金1億円以下の法人です。

この制度は、青色申告書である確定申告書を提出する事業年度に欠損金額が生じた場合において、その欠損金額をその事業年度開始の日前1以内に開始した事業年度に繰り戻して法人税額の還付を請求できます。

要は、前期に黒字で法人税を納税していて、当期に多額の赤字を計上した場合、当期の赤字で前期の法人税を還付してもらえる制度です。

計算式は、還付金額=還付所得事業年度の法人税額÷還付所得事業年度の所得金額×欠損事業年度の欠損金額です。前期に納税した法人税額が限度額となります。

適用要件は、欠損事業年度の青色申告書である確定申告書をその提出期限までに提出していることと、確定申告書と同時に欠損金の繰戻しによる還付請求書を提出することになっています。

この制度は法人税だけです。法人の事業税では還付制度がないため、事業税の添付書類である「欠損金額等の控除明細書」で、通常のように控除していきます。

県民税及び市民税は、還付法人税額を限度として計算した額を、その後の各事業年度(9 年)における法人税割の課税標準となる法人税額から控除することとなります。

具体的には「控除対象還付法人税額又は控除対象個別帰属還付税額の控除明細書」 を使用します。この添付書類を作成していないと、県民税及市民税について欠損金を使用しないことになりますので、留意しましょう。

この記事を書いた人
山崎 隆弘

山崎隆弘事務所所長
公認会計士・税理士

1960年福岡県生まれ。福岡市在住。29歳で公認会計士試験に合格。以来、中央青山監査法人(当時)で10年間勤務。会計監査、システム監査、デューデリジェンスに従事し、上場企業などの主査を務めるが、39歳のときに胆管結石による急性胆管炎を発症する。結石の除去に入退院を繰り返し、監査法人を退職。

1年間の休養後、41歳で父親の会計事務所に入所。44歳のときに同事務所を引き継ぎ、公認会計士事務所を開設。同時に妻二三代が入所。「ビジネスと人生を楽しくする会計事務所」がモットー。家族で踊る「会計体操」は、NHK・フジテレビ・KBC・RKB・読売新聞・西日本新聞など多数のメディアで取り上げられる。

著書に『年収と仕事の効率を劇的に上げる 逆算力養成講座』『なぜ、できる社長は損益計算書を信じないのか』。

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